大久保恭子さん
1979年リクルート入社。87年から96年まで「週刊住宅情報」の編集長を経て、「女性のための住宅情報」や「ほしいリゾート」などの創刊を手掛ける。シングル女性のマンション購入や普通のサラリーマンのリゾートライフ、都心居住といった新たな住宅市場の創造にも貢献。その後、同社初の女性執行役員を経て日立キャピタルに入社。リフォームローン等のマーケティング担当役員に就任。05年より、株式会社風の取締役社長として住宅サイト「マンション評価ナビ」の企画・運営やマンション・一戸建ての商品開発のプロデュースなどを行っている。
「マンション評価ナビ」
http://www.mansion-hyoka.com/
DINKS(夫婦のみ世帯)がマンション購入時に描く「暮らし方のイメージ」の第1位は、「仕事や通勤に便利」。 “通勤に便利”な物件選びで大切なことっていったい何なの? 近さだけを考慮すればいい? DINKSのための賢いマンション選びのポイントを検証します。
※「2007年首都圏新築マンション契約者動向調査」(リクルート)より

“通勤に便利”、DINKSならではの基準とは?
“通勤が便利”なのはDINKSのみならず、物件選びの条件の上位に必ず入ってくる項目ですが、DINKSの場合、どんな点がポイントとなるのでしょうか。
「DINKSの物件選びのポイントは?」
- 駅に近く、生活に必要なものが近くで済ませられる。(男性/ 41歳)
- 都心に近いわりには駅の近くでも物件価格が安いこと。(男性/ 40歳)
- 仕事・プライベートの目的地へのアクセスがよい。(男性/ 30歳)
- 私も妻も通勤に苦にならない距離。(男性/ 35歳)
- 通勤に便利。(女性/36歳)
- 交通の便がよいこと。(女性/ 39歳)
- 通勤も近く、買い物も便利。(女性/38歳)
- 都心へのアクセスが簡単であること。生活環境が変わったとき、賃貸に出すにしても、売りに出すにしてもあまり困らないのではと思った。(女性/39歳)
- 治安がいい、アクセスがいい、コンビニやレストランが多く、住みやすい。(男性/30歳)
※リクルート住宅情報ナビ 2008年6月調査より
女性の勤務先を基準に考える“通勤立地”
まず欠かせない条件は“通勤に便利”ということでしょう。ついつい男性の勤務先を基準に考えてしまいがちですが、女性がずっと働き続ける予定ならば、女性の勤務先を優先することをおすすめします。最近では、きちんと家事の分担をしているDINKSも増えてきましたが、全体的に見ると、やはり家事の負担はどうしても女性側に比重がかかってしまうもの。通勤に時間がかかってぐったりと疲れた体で家事をどうにかこなす…そんなことでは女性の健康のみならず、生活の快適性にも影響を及ぼしてしまいます。乗車時間は20分以内、ドアツードアで40~50分くらいが理想の“通勤立地”(通勤の点から考えた立地)といえるでしょう。
将来の人生設計によって変わる、マンション選びの基準
DINKSの場合、このままふたりで暮らしていくのか、子どもを何人産むのかなど、将来の理想の家庭像はさまざま。人生設計についてふたりでよく話し合い、考慮して、物件選びをすることが大切でしょう。
「ずっとふたり派」か、「いずれは子育て派」かで異なる
“生活立地”
今後の人生設計などによっても適した、“生活立地”(生活の点から考えた立地)は変わってきます。
「ずっとふたり派」の場合
共働きの家庭では女性も残業をすることがあるでしょう。近くに夜遅くまで買い物ができるスーパーがあるか、帰宅ルートが危なくないかなどもチェックしておきたい部分です。
仕事中心の生活になりそうなら、できるだけ駅近の物件を選ぶのが賢明でしょう。生活もある程度重視したいと考えているのであれば、利便性だけではなく、スポーツジム、シネマコンプレックス、おしゃれなレストランなど生活を豊かにしてくれる施設があるかどうかも、“生活立地”を見極める重要な要素になります。
「いずれは子育て派」の場合
将来的に子どもがほしい場合は、準郊外と呼べるような、勤務先へのアクセスもよく、生活利便施設が整ったエリアを視野に入れましょう。子どもができた後で女性が仕事を続けるかどうかということも大切なポイントです。
またエリアの情報のほかに自治体の子育て支援制度、保育園の数なども調べておくとよいでしょう。
補先にまったく知らない街が挙がった場合は実際に足を運んでみて、自分たちのライフスタイルに合った街かどうか判断しましょう。
<ライフスタイルに合う街かどうかを見極める! 5つのポイント>
自分では変えることのできない部分「立地」の確認が一番大切なポイント。後から変更できない「構造」や、予算次第で変更することが可能な「間取り」や「設備」「内装」をチェックしましょう。
- 駅改札に立って観察する
朝や夕方の通勤時間帯の駅改札に立って、通行する人の様子を観察してみましょう。独身風の若い男女が多いのか、年齢層が高い人が目立つのか…それによって、まずは、その街に住んでいる人の傾向をつかみましょう。 - 既存マンションを見る
子ども用の自転車が置いてある、駐車場には高級車ばかりなのか、ファミリーが多いのか、ガーデニングを楽しんでいる家庭が多い…など、すでに人が生活しているマンションを見ることで、家族構成や暮らしぶりなど、傾向をつかむことができるでしょう。 - 駅前の不動産会社に街の様子を聞く
不動産会社では、物件情報とともに、その街の特徴などを教えてもらいましょう。またその街の相場、再開発情報など、歩いただけではわからないような情報を得ることができるかもしれません。 - ファミリーレストラン、カフェ、スーパーに行く
地元の人々の生活の場を体験することで、その街に住んだ場合、自分たちのイメージに合った生活を送ることができるのかを確認できます。 - 公園に行く
小さい子ども連れのお母さんが多いのか、ペットを連れた人が多いのか…自分たちが思い描く人生設計と照らし合わせて、暮らしやすさを判断しましょう。
構成·取材·文/eSampo.com イラスト/トリゴエモトコ
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